印象に残った方(障害年金の相談レアケース3件)
障害年金コンサルタント、社会保険労務士の中島です。
本当に小さな事務所ですが、色々なお問い合わせをいただき、都度、真摯にご対応させていただいております。現在までに記録している直近2000件のご相談内容を整理、振り返る中、この相談は他の方とは質が違う、と感じる部分があったので、紹介します。
特級を求める方
既に障害厚生年金1級を受給している方で、障害年金の年金額について、増額を希望し、何らかの手続きがあれば、教えて欲しい、という内容のご相談でした。障害年金制度として、法令上、1級が上限であることをご説明したところ、現在、有期5年(5年に1回、日本年金機構に診断書提出が必要な方)で認定されているので、永久認定(今後、日本年金機構に診断書提出が不要な方)するために不服申し立てはできないか、というお話があり、審査請求では対象外であることをお伝えしました。
さらに、「5年に1回の通院で、1級相当の診断書を作成してくれる医師を紹介してください。」というご要望があり、ご要望にお応えできない旨、回答し、電話を終えています。
「物は相談」と言っても
お母様の件、ということでご子息から連絡があり、「発達障害関連の病名診断が受けた母が障害年金の請求をする中で、専門的職業の方(社会保険労務士ではありません。)に相談しながら手続きを進め、障害認定日時点の症状が記載された診断書と直近の症状が記載された診断書2枚を取得したところ、障害認定日時点において、軽作業に従事されていた旨、診断書に記載があり、このままでは障害認定日時点から受給権が発生することにならないのではないか、という不安から、何か病名が増えた方が良い、と勝手に考えた相談相手の方が『知的障害の診断を受けられるのであれば、受けた方が良い』とアドバイスをしてしまい、検査を受け、知的障害の病名診断に至ったことで、初診日が出生日、障害認定日が20歳の誕生日の前日になり、20歳の誕生日の前日前後3か月間では通院が無かったことから、障害認定日による請求ができなくなった。」というものでした。
より正確な病名診断を受けたことで、医療機関での治療は充実していくのだと思いますが、当事務所のヒアリングでは、十分、当初の状態で障害認定日時点から受給権が発生すると考えられる診断書内容でしたので、相談相手を選ぶ段階で、何かを見間違えていた、と思わざるを得ない相談でした。当事務所としての見解を伝え、その後、連絡はありません。
共済組合×3
この方は市役所職員(A共済組合)→公立学校職員(B共済組合)→都道府県職員(C共済組合)という流れで転職をされている方で、受任し、受給権発生まで手続きをしたのですが、治療経過として、初診日がA共済組合加入期間中にあり、障害認定日はB共済組合加入期間中にあり、直近はC共済組合加入中となっていました。
この場合、障害認定日時点の症状の審査はB共済組合、直近の症状の審査はC共済組合が行う、という形になるのですが、当事務所の方針として、C共済組合の審査が非常に厳しいことが想定できることや、直近の状況として、お仕事をお休みしている段階にあったこと等により、すぐに直近の症状に係る請求を行った方が良い、と判断し、手続きを進め、障害厚生年金3級で受給権発生しました。
その後、障害認定日時点の診断書を取り寄せ、B共済組合に請求し、ここでは、障害厚生年金2級となり、5年分のさかのぼり受給が行われ、B共済組合の審査結果と更新の時期の影響により、C共済組合でも障害厚生年金3級が2級に変更される、という経過を辿りました。B共済組合の審査結果により全てがひっくり返り、ご本人様は「奇跡が起きたのかと思った。」とお話していました。
まとめ
たった2000件のお問い合わせの中にも色々な方がいます。今回ご紹介した3件は、他の方のパターンとは違う、と感じた方々でした。世の中は広いので、奇想天外な思考、一筋縄ではいかない複雑な状況に陥っている方は、もっと沢山いると思われます。
お一人で色々な問題を抱え込んだりすれば、不安、不満が募りますし、相談相手を間違えれば、思いもよらない結果を招くこともあります。
良い未来のために、一つ一つの問題を分解し、丁寧に向き合うことが大事です。

