障害年金相談番外編(知人や遠い親族、違法な依頼、AI教)
障害年金コンサルタント、社会保険労務士の中島です。
本当に小さな事務所ですが、色々なお問い合わせをいただき、都度、真摯にご対応させていただいております。現在までに記録している直近2000件のご相談内容を整理、振り返る中、ちょっと困ったな、と思った類の相談のパターンが見えてきたので、番外編として、ご紹介します。
ご本人様以外の方からのお問い合わせ
直近の2000件のご相談の中で、ご本人様以外の方からのお問い合わせは7.1%でした。
正直、ご家族からのお問い合わせであれば、色々とヒアリングができる可能性があり、全く問題ありませんが、知人、友人です、という方や、甥、姪、叔父伯母等少し遠い親族の方だと、ご本人様の国民年金保険料の納付状況はほとんど知らない、ということになり、請求自体が成立するのか、という「そもそも論」から入る必要があり、電話での会話が何のための時間なのか、分からなくなってしまうことがあります。
ご病状を深く理解しているようにも考えられず、ご本人様の意向として、本当に障害年金の請求を希望されているのか?と疑問に感じるケースもあります。
本来の初診日を認めたくない方等
明らかな違法行為についての依頼、と考えられる方は0.4%でした。
法令上、
第三章 社会保険労務士の権利及び義務
(不正行為の指示等の禁止)
第十五条 社会保険労務士は、不正に労働社会保険諸法令に基づく保険給付を受けること、不正に労働社会保険諸法令に基づく保険料の賦課又は徴収を免れることその他労働社会保険諸法令に違反する行為について指示をし、相談に応じ、その他これらに類する行為をしてはならない。第六章 罰則
第三十二条 第十五条(第二十五条の二十において準用する場合を含む。)の規定に違反した者は、三年以下の拘禁刑又は二百万円以下の罰金に処する。
とされており、当事務所では応じることはありません。
かなり社会的な立場がしっかりした方が、もの凄く丁寧な口調で、
「何かあれば、そちらでどうにか(改ざんのことと考えられます。)してくれるのでよね?」と話されたりしたことがあり、寒気がしたことを覚えています。
当事務所では、調査、確認を通して収集した資料を基に、最適な形で、障害年金の受給権が発生するよう、手続きを進めております。
ChatGPT(AI)がこう言っている
これは最近、複数件、お問い合わせの会話の中で出てきた言葉です。
一定程度、人工知能が活用されることは望ましい、と思いますが、完全に間違った答えを鵜呑みにして、障害年金の手続きをかなり簡単なものと理解している方が増えてきました。
人工知能は責任を取らず、手続き自体を代行しません。
高速でデータを処理し、高度な計算によって提案を行う人工知能の利点は今後も増えていくと考えられますが、責任の所在は人間の側にあることを自覚しなければ、無責任な意見に支配されてしまい、手続き全体が不安定なものとなる可能性があります。
こんな時代だからこそ、専門家も活用し甲斐があるのではないでしょうか。
まとめ
お問い合わせをいただくことは大変有難いことですが、お互いにとって無意味な時間になることは良いことではないと思います。ご紹介したパターンのお問い合わせで見えてくる背景としては、障害年金の手続きは、請求する方の人生に大きく影響を及ぼす重要なもの、という視点が抜け落ちていることです。
障害等級等によって、支給される金額の差はありますが、生きていく過程で、2か月に1回、お金が振り込まれる、ということを生じさせる手続きが簡単なはずがない、という基本的な認識を元々持っている方か、そうでないか、という点は、この手続きの話だけでは済まないテーマかもしれません。
お一人お一人の生き方、考え方がお問い合わせの中に現れているように感じます。

